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合同会社アセットアーク1号から同5号に対する検査結果について

平成26年3月10日

関東財務局                                                                                                                                          

 
1.検査結果
 関東財務局長が合同会社アセットアーク1号、合同会社アセットアーク2号、合同会社アセットアーク3号、合同会社アセットアーク4号及び合同会社アセットアーク5号(いずれも 所在地:東京都港区、代表社員:一般社団法人先進技術投資協議会、職務執行者:伊藤昌徳、資本金:10万円、適格機関投資家等特例業務届出者。金融商品取引業の登録はない。以下「本件5社」という。)を検査した結果、以下の法令違反等の事実が認められたので、本日、関東財務局長は、本件5社に対して検査結果の通知を行った。
 
2.事実関係
 本件5社は、それぞれが自身を営業者とする匿名組合であるAファンド、Bファンド、Cファンド、Dファンド及びEファンド(以下、これら5つのファンドを総称して「本件ファンド」という。)を組成し、顧客に対して、同ファンドの匿名組合契約に基づく権利(以下「ファンド持分」という。)の取得勧誘を行い、出資金の運用を行っている。
 そして、本件5社は、平成23年11月頃から同24年12月頃までの間に、延べ245名の顧客に対し、総額10億510万円のファンド持分を取得させている(Aファンド:47名、2億8240万円。Bファンド:47名、2億8490万円。Cファンド:58名、1億5810万円。Dファンド:44名、1億4250万円。Eファンド:49名、1億3720万円。)。
 本件ファンドの業務の管理は株式会社フィールテック(東京都港区)の代表取締役である齋藤秀章氏の指示の下で行われ、同人は出資金の運用委託先の選定や顧客への配当額の決定等に関与している。
 
 そのような中、本件5社のファンド業務の運営状況等を検証したところ、本件5社につき以下の問題点が認められた。
 
(1) 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して、顧客に対し虚偽のことを告げる行為
 本件5社の営業員24名のうち、少なくとも11名は、本件ファンドが元本及び配当を保証した商品ではないにもかかわらず、少なくとも21名の顧客に対し、自ら又は第三者を名乗る者と連携して、「満期になれば投資元本が戻る。」、「2か月に1回投資金額の1%の利益配当が必ず得られる商品である。」などと虚偽のことを告げてファンド持分の取得勧誘を行っていた。
 
 上記行為は、金融商品取引法第63条第4項に基づき適格機関投資家等特例業務届出者を金融商品取引業者とみなして適用する同法第38条第1号に規定する「金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して、顧客に対し虚偽のことを告げる行為」に該当すると認められる。
 
(2) 投資者保護上問題のある業務運営
ア.出資金の使途を把握していない状況
 本件5社は、顧客に対し、本件ファンドの投資対象は主として先進技術を開発する企業等が発行する有価証券であると説明しており、香港に所在するX社及びY社に対して、出資金の大半である総額7億4510万円の運用を委託している(Aファンド:1億9640万円。Bファンド:2億2270万円。Cファンド:1億2300万円。Dファンド:1億円。Eファンド:1億300万円。)。
 しかしながら、上記総額のうち2億3100万円の送金については、現金を香港まで持参してX社及びY社のエージェントと称する者に手渡す方法により行ったとしているほか、本件5社は、上記エージェントと称する者から金銭の預かりを証する書面を受け取っていないなど、X社及びY社に実際に送金が行われているかについて全く把握していなかった。
 また、本件5社は、X社及びY社から運用状況に係る報告を一切受けておらず、本件ファンドの目的である投資対象に投資が行われたのかについても全く把握していなかった。
 さらに、合同会社アセットアーク2号及び合同会社アセットアーク4号はBファンドから1000万円、Dファンドから590万円を投資として、合同会社アセットアーク1号はAファンドから600万円を貸付金として、Z社に対してそれぞれ支払っている。
 しかしながら、上記3社は、同投資等を証明する書類等を有していないほか、上記3ファンドの目的である投資対象に投資が行われたのかについて全く把握していなかった。
イ.出資金を原資として配当金を支払っている状況
 本件5社は、本件ファンドに利益が発生しておらず、匿名組合契約書上は配当金を支払うことができない状況にあり、それを認識していたにもかかわらず、平成24年2月29日から同25年2月15日までの間、顧客に対し、出資金を原資として配当金を総額約3140万円支払っている。
 
 本件5社は、以上のように、出資金の使途を把握せず、また、出資金を原資として配当金を支払うなど、出資金の管理を極めて杜撰に行っており、投資者保護上問題があると認められる。


(参考条文)

 〇金融商品取引法(昭和23年法律第25号)(抄) 
(禁止行為)
第三十八条 金融商品取引業者等又はその役員若しくは使用人は、次に掲げる行為をしてはならない。ただし、第四号から第六号までに掲げる行為にあつては、投資者の保護に欠け、取引の公正を害し、又は金融商品取引業の信用を失墜させるおそれのないものとして内閣府令で定めるものを除く。
一 金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して、顧客に対し虚偽のことを告げる行為
二~七 (略)
 
(適格機関投資家等特例業務)
第六十三条 (略)
2・3 (略)
4 特例業務届出者が適格機関投資家等特例業務を行う場合においては、当該特例業務届出者を金融商品取引業者とみなして、第三十八条(第一号に係る部分に限る。)及び第三十九条並びにこれらの規定に係る第八章の規定を適用する。
5~8 (略)
 

本ページに関するお問い合わせ先

関東財務局証券取引等監視官部門 TEL048(600)1215

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