ページ本文

株式会社丸庄に対する検査結果について

平成27年11月10日

関東財務局

  

  株式会社丸庄に対する検査結果について

   
1.検査結果
    関東財務局長が株式会社丸庄(東京都中央区、代表取締役 庄司 佐栄樹(しょうじ さえき)、資本金1000万円、常勤役職員7名、適格機関投資家等特例業務届出者、金融商品取引業の登録はない。以下「当社」という。)を検査した結果、下記のとおり、当該適格機関投資家等特例業務届出者に係る問題が認められたので、本日、関東財務局長は、当社に対して検査結果の通知を行った。
 
2.事実関係
    当社は、適格機関投資家等特例業務(以下「特例業務」という。)として、自らを営業者とする6つの匿名組合(以下「匿名組合ファンド」という。)及び自らを業務執行組合員とする19の任意組合(以下「任意組合ファンド」といい、匿名組合ファンドと任意組合ファンドを併せて「本件ファンド」という。)の出資持分の取得勧誘を行った。
    今回検査において、本件ファンド業務の運営状況等を検証したところ、下記のとおり、当社の業務の運営は極めて杜撰な状況にあり、投資者保護上重大な問題があると認められた。
 
(1)不適切な勧誘の状況
    当社は、株式会社マーケットサービス(東京都中央区、代表取締役 富吉 好明(とみよし よしあき)、平成26年12月に廃業した特例業務届出者であった者。以下「マーケット社」という。)からの顧客を引き継いでほしいという要請に応じ、平成26年2月から3月までの間に、2つの匿名組合ファンドを組成し、マーケット社のファンドの顧客56名に対して、乗換勧誘を行った。
    その後、当社は、さらに4つの匿名組合ファンド及び19の任意組合ファンドを組成し、本件ファンドの出資持分の取得勧誘を行った。
    当社はその際、本件ファンドで受け入れた出資金を当初から契約の内容どおりに運用する意思がなかったにもかかわらず、営業員に対して、国内外の上場株式等に投資すると記載した勧誘資料を用いて勧誘するよう指示し、本件ファンドの出資持分の取得勧誘をさせるなど不適切な勧誘をさせていた。
    上記の不適切な勧誘の結果、当社は平成26年2月以降、延べ198名の顧客に対し総額10億6730万円の出資持分を取得させていた。
 
    当社が行った上記(1)の行為は、投資者保護上重大な問題があるものと認められる行為であり、このうち特例業務として行ったものについては、金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して、顧客に対し虚偽のことを告げる行為に該当する(金融商品取引法(以下「金商法」という。)第63条第4項、第38条第1号)。
 
(2)本件ファンドの出資金の流用等
ア  マーケット社から受領した出資金の不足
    当社は、上記(1)のとおり、平成26年2月から3月までの間に、マーケット社のファンドの顧客56名に対して乗換勧誘し、当社組成ファンドの出資持分を取得させている。
    当該顧客56名の当該ファンドに係る出資額は、マーケット社のファンドへの出資額と同額の2億7350万円であったが、当社が当該出資額に相当する払込金としてマーケット社から受領した現金は8000万円しかなく、当社は、当初より出資金を適正に管理する状況にはなかった。
イ 出資金の流用
    当社は、本件ファンドの出資金について、運用を開始するとしていた平成26年3月以降、マーケット社の富吉好明代表取締役への資金供与として1億3538万円、当社の代表取締役の知人への貸付けに7000万円、当社の代表取締役の遊興費等に2480万円など、少なくとも合計2億3018万円を流用していた。
ウ 不適切な配当金の支払い
    本件ファンドの配当については、本件ファンドの投資対象事業から生じた利益に基づき顧客に支払うこととされている。
     しかしながら、当社は、顧客から受け入れた出資金を契約の内容どおりに運用していなかったにもかかわらず、当社の代表取締役が架空の分配率を定めて、平成26年4月から同27年7月までの間、本件ファンドの出資金を原資として配当を総額で6296万円支払っていた。

    以上のとおり、当社は、本件ファンドの出資金を流用等しており、当社が行った上記アからウまでの行為は、投資者保護上重大な問題があるものと認められる。
 
(3)第二種金融商品取引業に係る無登録営業
ア 特例業務については、1名以上の適格機関投資家を相手方とする取得勧誘が行われ、その出資を受けることが要件の一つとされているところ、本件ファンドのうち2つの匿名組合ファンド及び19の任意組合ファンドは、適格機関投資家からの出資を受けていないことから、当該ファンドの出資持分の取得勧誘は、金商法第63条第1項第1号に規定する特例業務の要件を充足していない。
イ 特例業務については、適格機関投資家以外の者からの出資は49名以下でなければならないところ、当社は、本件ファンドのうち1つの匿名組合ファンドについて、49名を超える適格機関投資家以外の者に取得勧誘を行い、出資を受けていることから、当該ファンドの自己私募は、金商法第63条第1項第1号に規定する特例業務の要件を充足していない。
 
    当社が業として行った上記ア及びイの行為は、金商法第28条第2項に規定する「第二種金融商品取引業」に該当し、当社が同法第29条に基づく登録を受けることなく、上記行為を行うことは、同条に違反するものと認められる。


(参考条文)
〇 金融商品取引法(昭和23年法律第25号)(抄)
(登録)
第二十九条  金融商品取引業は、内閣総理大臣の登録を受けた者でなければ、行うことができない。
 
(禁止行為)
第三十八条  金融商品取引業者等又はその役員若しくは使用人は、次に掲げる行為をしてはならない。ただし、第四号から第六号までに掲げる行為にあつては、投資者の保護に欠け、取引の公正を害し、又は金融商品取引業の信用を失墜させるおそれのないものとして内閣府令で定めるものを除く。
一  金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して、顧客に対し虚偽のことを告げる行為
(以下、略)
 
(適格機関投資家等特例業務)
第六十三条  次の各号に掲げる行為については、第二十九条及び第三十三条の二の規定は、適用しない。
一  適格機関投資家等(適格機関投資家以外の者で政令で定めるもの(その数が政令で定める数以下の場合に限る。)及び適格機関投資家をいう。以下この条において同じ。)で次のいずれにも該当しない者を相手方として行う第二条第二項第五号又は第六号に掲げる権利に係る私募(適格機関投資家等(次のいずれにも該当しないものに限る。)以外の者が当該権利を取得するおそれが少ないものとして政令で定めるものに限る。)
イ~ハ(略)
ニ (略)
2・3(略)
4  特例業務届出者が適格機関投資家等特例業務を行う場合においては、当該特例業務届出者を金融商品取引業者とみなして、第三十八条(第一号に係る部分に限る。)及び第三十九条並びにこれらの規定に係る第八章及び第八章の二の規定を適用する。
(以下、略) 
 

本ページに関するお問い合わせ先

関東財務局証券取引等監視官部門 TEL048(600)1215

PDFファイルをご覧いただくにはAdobe Reader(無償)が必要です。
ダウンロードした後インストールしてください。

Get Adobe Reader