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「社会保障と税の一体改革説明会in茨城」開催結果について

結果概要

社会保障と税の一体改革説明会in茨城の様子

【開催日時】
 平成26年6月2日(月)13:30~15:30
【開催場所】
 県民文化センター(水戸市)
【プログラム】
 第1部:国の財政事情、社会保障と税の一体改革 等【財務省】
 第2部:社会保障制度改革 等【厚生労働省】
 第3部:中小企業支援を中心とした好循環実現のための経済対策 等【経済産業省】
 第4部:質疑応答
【参加者数】
 100人
【主催者】
  総務省、財務省、厚生労働省、経済産業省
 

説明会での主なご意見と回答

(ご質問)
 国の施策について、地域に合った仕組みを作って行うことが必要との話があったが、実際に地域にお金が行く際に、使途に沿って使われているかという監視はどのように行われているのか。
(回答)
消費税について説明いたしますと、今回の改革による引上げ分についてはすべて社会保障の財源に用いるということが法律に規定されており、年金、医療、介護、子ども子育ての社会保障の充実に充てられます。具体的にどのように使っているかという点については、国の予算書や関連資料において、これら経費にかかった費用や税収をはっきりと記載するということになっています。それぞれの経費をどういう部分に充てたのか、どういった社会保障の充実のために用いたのかは、厚生労働省予算等において毎年明らかにされています。

(ご質問)
介護保険について、ケアが必要な方のために導入された制度だと考えているが、家事等ができる比較的元気な方に対しても、訪問介護等が行われているという現状が見受けられる。少ない年金でやりくりし、介護保険料を負担している人たちがいる中、市町村を指導するなどの対策が必要ではないか。また、導入時の主旨から外れてきているように感じるが、どのようにお考えか。
(回答)厚生労働省としても、ご指摘の問題についてはしっかり認識しているところです。資料「社会保障制度改革の全体像」23 ページをご覧いただきますと、平成12 年に介護保険が発足して以降、赤色で示されている要介護度のもっとも高い方(認知症の方)の割合が、増加しています。増加が見られる中で、要介護度の高い方を減らしていくことはなかなか難しいのが現状です。一方、水色等で示されている要支援1や2といった比較的軽度の方についても、かなりの増加が見られます。この点については、現在参議院において法案の審議が行われており、軽度の方が給付といった形でサービスをどんどん利用するのではなく、地域事業やボランティア等の柔軟な形で支援を行い、費用面においても節減が見込まれる形にできないかということが検討されています。利用が増えるほど保険料の増加が見られるので、本当に必要な部分に重点化して実施するという点を国としても継続して考えていく必要があります。

(ご質問)
自身の息子が介護の現場で働いており、認知症の方々のケアを行っている。朝早くから出勤することも多く仕事内容も厳しいところ、非常に賃金が安く、夏のボーナスも今年は出ない。介護現場で働く人々の処遇改善が必要ではないか。また、子ども・子育て支援に0.7 兆円程度充てられるとのことであるが、現在の若い人たちは給料が少ない、または上がらない状況にあり、結婚、子育てができないという厳しい現実がある。国の政策をより手厚くする必要があるのではないか。
(回答)
介護の現場、特に福祉の現場が非常に厳しい点については、国の方でも認識しているところであり消費税の使途の中でも、介護の分野を強化する必要があります。認知症の方々を支えるサービスや、現場の職員の方々の処遇改善の2つが重要と考えています。来年27 年4月から介護報酬改定があり、現在それに向けてどのような充実や処遇改善を行うかという議論が行われています。
また、子ども・子育て支援について、0.7 兆円は少ないという指摘もございますが、少子高齢化全般を踏まえた中で、社会保障の充実2.8 兆円のうち0.7 兆円ということになっています。子ども・子育て支援について、現在基盤にある現物のサービスが、2、3兆円規模になりますので、それなりに大きな数字となるかと思います。他方、なかなか成果が上がっていないということは認識しておりますので、サービスの充実と育児・仕事の両立を支えていただくような企業を増やしていく取組みを進める必要があると考えています。

(ご質問)
現在の年金制度が厳しいという状況について、個人が払う保険料に上限を設けることは行っているのか。また、個人が一生涯に払う保険料と受け取る額の比較を知りたい。支払額と給付額に差がある場合、誰かが負担することになると思うが、少子化で子どもの数が減少する中で、負担額よりも給付額多いという状況にあるのであれば、制度としておかしいのではないか。
(回答)
現在の年金の仕組みを説明いたしますと、ご指摘のとおり、ご自分が掛けた分を元手にして利息をもらうということではなく、現在の世代の方の年金を後世代の方が負担しているというものになっています。年金制度は平成16 年に大きな改正を行いましたが、その際のポイントとして以下の2つがあります。1 つは、厚労省で5年毎に実施する人口推計の見直しの中で、少子高齢化の進展に伴い、保険料がうなぎのぼりに増加する可能性が指摘されました。それに対応すべく、保険料を段階的に引上げ、上限が設けられることとなりました。現在は段階的な引上げの途中にありますが、保険料については将来的には一定のパーセンテージに達するとそこからは引上げは行わない仕組みに転換されています。これにより、保険料の収入は決まることとなりますので、経済や人口の変化に合わせて、年金の給付額を下げるといったマクロ経済スライドと呼ばれる調整を行うことになります。負担する人が少なくなれば、保険料が増加していくというものから、現役世代の負担能力を考慮し保険料を限定して、給付について高齢者から少しずつ調整を行うという仕組みに転換されております。また、支払額と給付額の差についてですが、財源が保険料と国庫負担になりますが、平成16年に国庫負担の割合を3分の1から2分の1にする仕組みに改正されました。しかし国庫負担の引上げ分となる財源について手当てがされていない状態となっていたので、今回の消費税率引上げ分の一部を財源とすることになっています。年金保険料の負担額と給付額について、世代ごとに人口構成が異なることから負担と給付に差が生じます。ただ、支払った保険料に見合った給付が得られるということになっております。

(ご質問)
消費税率引上げ等の政策を行っても国の借金が減るのではなく、借金が増える速度を遅らせているように思われるが、実際に借金を減らそうとする場合、消費税は何%必要となるのか。
(回答)
消費税率を10%に引上げたとしても、借金の増え方が緩やかになるというお話はご指摘のとおりです。我が国が財政健全化の目標としては、2020年度(平成32年)に国・地方を合わせた基礎的財政収支の黒字化を掲げています。基礎的財政収支とは、利払費を除いた政策的経費を税収等でどれだけ賄えているかを示す指標ですが、これが均衡させ、債務残高の対GDP比が増えなくなる状況の達成を目指しています。今年1月に一定の前提のもと出された試算では、消費税率を10%に引上げ、かつ3%代後半の順調な経済成長が実現しても、2020年度の基礎的財政収支で約12兆円の赤字が発生するとされています。ただ、この赤字分について、消費税で賄うというのではなく、歳出の無駄を削ることも行い、歳出歳入の両面で解決していかなければなりません。借金を減らしていくというのは、さらに先の話になりますが、財務省の財政制度審議会で出された試算では、債務残高の対GDP比を国際標準である100%程度にするには、消費税率は34%にする必要があるという数字が出ています。ただ、これはわかりやすくするための試算であり、実際としては歳出歳入の両面で解決を目指す必要があります。

(ご質問)
国が多くの借金を抱えていると、将来世代に借金を残すことになるが、この点についてはどのようにお考えか。
(回答)
財政の健全化については強調してもしすぎることはない、大切なことと考えていますが、一方で失われた20年といわれる経済状況の中で、若者をはじめ人々が就職や結婚、将来に対して自信が持てない状況にあると感じます。理由としては、財政からくる不安や経済がうまく循環していなかったこともあると考えられます。最近ようやく経済が好循環に向かいつつあり、政府としても後押しする対策を講じているところですが、消費税を引き上げや歳出削減といった財政健全化にのみ重点を置くと、デフレスパイラル等に陥る可能性もあり、将来に希望が持てる社会のため財政面、経済面両方で取組む必要があります。

(ご質問)
国民年金について、きちんと納めていても、支給額が生活保護を下回る状況にある。一方で、自らが年金を納めるわけではない会社員や公務員の配偶者の第3号被保険者については、しっかりとした保障がある。制度として少し疑問を感じるが、この点についてはどのようにお考えか。
(回答)
ご指摘のとおり自ら掛けて支払う年金と生活保護との関係については検討していかなくてはならないものであり、生活保護について、この3年間で段階的に調整を行うことになっています。また、国民年金と被用者年金あるいは第3号被保険者との関係についてですが、世帯単位で見たときに、支払っている保険料に対し給付が同じになるというのが日本の標準的なモデルとして制度設計されていました。現在の共働き世帯が増える中で、公平ではないのではないかというご意見があるのは確かであり、世帯のモデル変化を踏まえた議論が現在行われています。
また、国民年金、国民健康保険について、従来は自営業、農業の方が中心で入っていましたが、非正規雇用の増加の中で、本来であれば被用者保険に入るはずのであるのに、国民健康保険に入っている非正規雇用の方がいらっしゃいます。その点については、24年の制度改正、28年の施行にて、一部パート・アルバイトの方について、被用者保険の制度拡大を実施したところです。被用者保険については、さらに適用を拡大するよう引き続き検討を進めることになっています。 

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