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むさし証券株式会社に対する行政処分について

平成26年6月20日
関 東 財 務 局

1.むさし証券株式会社(以下「当社」という。)に対する検査の結果、以下の法令違反の事実が認められたことから、証券取引等監視委員会より行政処分を求める勧告が行われた。(平成26年6月13日付)
 
(1) 自己売買による相場操縦行為
  当社は、当社契約ディーラーとして当社ディーリング業務に従事していたA(以下「Aディーラー」という。)において、当社の業務に関し、株式会社東京証券取引所(当時。以下「東証」という。)に上場されていたTOPIX先物(平成25年9月限月)について、市場デリバティブ取引を誘引する目的をもって、平成25年7月29日から同月31日まで及び同年9月9日から同月11日までの間、合計6取引日にわたり、上記取引所において、約定させる意思がないのに、買い最良気配値に多数の買い注文を発注したり、売り最良気配値に多数の売り注文を発注したりするなどの方法により、上記先物合計2016単位を買い付ける一方、同先物合計2016単位を売り付けるとともに、同先物合計4万3554単位の買い注文及び合計4万4889単位の売り注文を発注し、もって、自己の計算において、市場デリバティブ取引が繁盛であると誤解させ、かつ、上記取引所における上記先物の相場を変動させるべき一連の市場デリバティブ取引及び申込みを行った。
 上記の行為は、金融商品取引法(昭和23年法律第25号。以下「法」という。)第159条第2項第1号に掲げる行為に該当するものと認められる。
 
(2) 株券に係る市場デリバティブ取引の自己売買に係る売買審査態勢に不備が認められる状況
 当社は、内規上、当社の自己勘定による取引(以下「自己売買」という。)における不公正取引の審査を監査部売買審査課に行わせることとしていたが、売買審査課は委託取引の売買審査で多忙であったことから、自己売買に係る売買審査を行っていなかった。また、同課課長は自己売買の審査をディーリング部長に任せていたとしているが、同部長も、株券に係る市場デリバティブ取引における不公正取引のチェックという観点からはほとんど売買審査を行っていなかった。
 こうした中、当社は、Aディーラーの約定させる意思がない注文の発注等について、東証から平成25年7月31日に注意を受け、Aディーラーに口頭注意を行うとともに、株券に係る市場デリバティブ取引における不公正取引の売買管理システムによる抽出を開始したが、不公正取引に係る検証は依然として不十分であり、Aディーラーによる同年9月9日から11日までの上記不公正取引を看過するなど、売買審査態勢の抜本的な検証・見直しは行っていなかった。
 また、当社はその後、東証から平成25年10月1日に2度目の注意を受けたものの、本来の担当である売買審査課が自己売買の審査を行っていない等の状況は引き続き継続していた。
 更に、内部管理統括責任者である当社副社長は、当社の売買審査の人員が不足している状況を知りながら、売買審査態勢の状況を確認しておらず、東証による上記2度の注意を受けても、適切な態勢整備は行われていなかった。
 上記のとおり、当社の株券に係る市場デリバティブ取引の自己売買に係る売買審査態勢には不備が認められ、このような当社の状況は、金融商品取引業者として極めて不適切なものであり、金融商品取引法第51条に基づく業務改善命令を発出することができる場合の要件となる「業務の運営に関し、公益又は投資者保護のため必要かつ適当であると認めるとき」に該当するものと認められる。
 
2.以上のことから、本日、当社に対し、下記(1)については法第52条第1項第6号の規定に基づき、下記(2)については法第51条の規定に基づき、以下の行政処分を行った。
 
(1) 業務停止命令
  平成26年6月23日から平成26年7月4日までの間、自己の計算による株券に係る市場デリバティブ取引の売買業務(当局が個別に認めたものを除く)を停止すること。
 
(2) 業務改善命令
1)取引の公正を確保するための必要な人員配置や検証データの整備などを含め、売買管理態勢の抜本的な見直しを図るとともに、法令違反の根絶に向けた再発防止策を講じること。
2)全役職員に対して法令遵守の徹底を図るための措置を講じること。
3)本件に係る経営陣を含む責任の所在を明確化すること。
4)上記1)から3)について、その対応・実施状況を1ヶ月以内に書面で報告すること。 

本ページに関するお問い合わせ先

関東財務局 理財部 証券監督第1課
電話:048-600-1154(直通)

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